英単語アプリを使っているのに、なかなか単語が覚えられない——そんな悩みはありませんか。
結論から言うと、アプリで英単語を効率よく覚えるコツは以下の3つです。
- 音声を聴いて声に出す
- 苦手な単語だけを復習する
- 覚えた単語に文章の中で再会する
私自身、TOEIC930点に到達するまでアプリ「abceed」を使い続けてきましたが、最初の1ヶ月はあまり成果が出ませんでした。
単語を眺めて覚えるだけで、実際に声に出す機会が少なかったためです。
そこで、実際に音声を聴いて単語を発音する学習を始めたところ、単語が覚えやすくなった上にリスニングのスコアも伸びました。
この記事では、アプリを使った英単語の効率的な覚え方5つと、アプリで覚えられない3つの原因・対処法を紹介します。
これからアプリを使うか迷っている方は、先に「英単語アプリが向いている人・向いていない人」を読んでもかまいません。
この記事の要点
- 音声を聴いて声に出して覚える。目で見るだけより記憶に残りやすく、リスニングでも聞き取れる単語になります。
- 復習のタイミングを管理する。苦手な単語だけを、忘れかけた頃に回すのが効率的です。
- 日本語訳とのペアだけで覚えない。例文とセットで覚え、使う場面をイメージしましょう。
アプリを使った英単語の効率的な覚え方5つ
最も効果が大きいのは、①の「音声を聴いて声に出して覚える」です。
目だけでなく耳と口も使うことで、単語が記憶に残りやすくなります。
①音声を聴いて声に出して覚える
単語を目で見るだけで覚えようとすると、綴りと日本語訳しか手がかりが残りません。
音声を聴き、自分でも声に出して発音すると、目・耳・口の3つから記憶に刻まれるので、目で追うだけより覚えやすくなります。
やり方は次の3ステップです。
- 単語の音声を聴き、発音を真似て声に出す
- 例文の音声も聴き、例文ごと声に出して読む
- 画面を見ずに音声だけを聴き、意味をすぐ思い出せるか確かめる
3つ目のステップまでできるようになると、リスニングでも聞き取れる単語になります。
綴りだけで覚えた単語は、試験や会話で音として聞いたときに意味が瞬時に出てこないことが多いので、この違いは大きいです。
冒頭でお話しした通り、私もabceedで単語を眺めるだけの学習から、音声を聴いて発音する学習に変えたことで、単語が覚えやすくなり、リスニングのスコアも伸びました。
最初は再生速度を落として、正確な発音を真似するところから始めてください。
電車の中など声を出せない場所では、口の形だけ動かして発音するだけでも効果があります。
1語あたりの時間は増えますが、覚え直す回数が減るので、総時間はむしろ短くなります。
②「語数」ではなく「時間」で区切る
「1日50語」と決めると、忙しい日に達成できず、そのまま学習をやめてしまいがちです。
代わりに、「通勤電車で10分」のように時間で区切りましょう。
調子がいい日は80語、疲れている日は20語でも構いません。
毎日ゼロにならないことのほうが大切です。
| 学習スタイル | 1回の時間 | 1日の回数 |
|---|---|---|
| スキマ時間中心 | 3〜5分 | 2〜3回 |
| 通勤・通学中心 | 10〜15分 | 1〜2回 |
| 本気で伸ばす | 20〜30分 | 1回+スキマ |
③学習の「きっかけ」を固定する
「時間があるときにやろう」では続きません。
- 電車で座ったら開く
- 昼食後に開く
- 歯磨きのあとに開く
のように、すでに毎日やっている行動の直後に学習を置くと習慣になりやすくなります。
通知機能があれば、その時間にリマインドを設定しておきましょう。
④覚えられない単語は「自作単語帳」に保存する
何度復習しても覚えられない単語は、全体の1〜2割ほど必ず出てきます。
通常の学習に混ぜたままだと毎回同じ単語でつまずくので、マイ単語帳などに集めて別枠で短い間隔で回してください。
隔離した単語には、語源やイメージなど日本語訳以外の手がかりを足したり、自分で1文作ってみたりすると定着しやすくなります。
どうしても覚えられないものは一度飛ばし、1ヶ月後に戻りましょう。
登録しすぎると動作が重くなるアプリもあるので、覚えた単語は定期的に削除してください。
⑤アプリだけで完結させず、読む素材とセットにする
アプリで覚えた単語は、文章の中で再会したときに本当の意味で定着します。
「あ、これ昨日アプリで見た単語だ」という体験が、記憶を長期記憶に移してくれるのです。
英語ニュースの短い記事、自分のレベルより少し易しい洋書、試験の公式問題集の長文など、難しい素材である必要はありません。
1日5分でも、覚えた単語に出会う場所を用意してください。
英単語アプリで覚えられない3つの原因と対処法
覚えられない原因は主に以下の3つです。
- 日本語訳とのペア暗記
- 復習の管理不足
- アプリ任せの学習
「英単語アプリは意味ない」という声を見かけることもありますが、その多くはアプリの性能ではなく使い方に原因があります。
よくある悩みと、その原因を整理すると次のようになります。
| よくある悩み | 本当の原因 | 解決策 |
|---|---|---|
| 覚えた気になるだけで、実際には使えない | 日本語訳とのペアだけで覚えている | 原因① |
| 毎日やっているのに、なかなか覚えられない | 復習のタイミングを管理していない | 原因② |
| 続けているのに、英語力が伸びた実感がない | アプリを「先生」にしてしまっている | 原因③ |
| 無料だと機能が足りない | 目的と無料プランの範囲が合っていない | よくある質問 |
私もアプリで成果が出なかった時期は、「アプリでは覚えられないのでは」と感じていました。
ですが、それは努力が足りなかったからではなく、効果が出る使い方を知らなかっただけでした。
どれも使い方を少し変えるだけで解決できます。
①日本語訳とのペアだけで覚えている
最も多い失敗がこれです。
「indicate → 示す」のように英単語と日本語訳を1対1で暗記する方法は、一見効率的ですが記憶に定着しにくいとされています。
理由は2つあります。
1つは、単語の数が増えると混乱するからです。
手がかりが日本語訳しかないため、100語を超えたあたりから似た意味の単語どうしが頭の中で混ざってしまいます。
もう1つは、使える知識にならないからです。
例文がないと単語を使う場面をイメージできず、「見れば意味はわかるが、自分では使えない」単語ばかりが増えていきます。
対処法:例文と音声をセットで取り込む
- 必ず例文まで目を通す(単語カードだけで次に進まない)
- 音声も必ず再生する(やり方は前章の覚え方①を参照)
- その単語を使う場面を1つイメージする
日本語訳以外の手がかりが増えるほど、似た意味の単語どうしが混ざりにくくなります。
②復習のタイミングを管理していない
人間の記憶は、覚えた直後から急速に失われます(エビングハウスの忘却曲線)。
重要なのは、忘れかけたタイミングでもう一度出会うことです。
ところが、多くの英単語アプリには、忘却曲線にしたがって復習タイミングを指定する機能まではありません。
そのため、覚えた単語も覚えていない単語も同じ頻度で出題され、学習時間の大半が「すでに知っている単語の確認」に消えていきます。
「毎日アプリを開いているのに増えた気がしない」という感覚の正体は、たいていこれです。
対処法:苦手な単語だけを回す仕組みを作る
- 間違えた単語をブックマークやマイ単語帳に登録する
- 翌日・3日後・1週間後に、その単語帳だけを回す
- 3回連続で正解できたら、その単語帳から外す
覚えているかの確認は、200〜300語ほど進めてから行うのが効果的です。
10語ごとに確認すると短期記憶で答えられてしまい、本当に定着したかがわかりません。
間隔反復の機能があるアプリを選べば、この作業は自動化できます。
③アプリを「先生」にしてしまっている
連続学習日数を伸ばしたりランキングを上げたりするうちに、いつの間にか「アプリを進めること」が目的にすり替わっていることがあります。
アプリは英語を体系的に教えてくれる教師ではなく、覚えた語彙を何度も見せてくれる復習ツールです。
連続記録を切らさないことに満足して、覚えた単語を実際に使う場面を作れていない——これが、毎日続けているのに伸びない典型的なパターンです。
対処法:アプリを学習システムの一部として位置づける
- 軸になる教材を1つ決める(単語帳、試験の公式問題集など)
- アプリはその教材の復習と、スキマ時間の反復に使う
- 覚えた単語をアウトプットする場を作る(英文を読む、書く、話す)
英単語アプリが向いている人・向いていない人
英単語アプリは、スキマ時間に少しずつ続けたい人に向いています。
一方で、アプリだけに頼ろうとすると効果が出にくくなります。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 通勤・通学などのスキマ時間に学習したい | アプリだけで英語力を完結させたい |
| 紙の単語帳が重くて続かなかった | 1冊の単語帳に書き込みながらじっくり覚えたい |
| 音声で発音まで確認したい | 画面を長時間見るのがつらい |
| 苦手な単語だけを効率よく復習したい | 自分で復習の管理をするのが面倒 |
向いていない側に当てはまる人でも、アプリの使い方を工夫すれば効果は出せます。
たとえば、じっくり覚えたい人は紙の単語帳でインプットし、アプリは音声と復習だけに使う。
復習の管理が面倒な人は、間隔反復の機能があるアプリを選べば自動で管理してもらえます。
自分に合うアプリを選ぶときは、目的別に9本を比較した記事を参考にしてください。

英単語アプリの覚え方に関するよくある質問
無料アプリでも効果はありますか?
あります。
期限のない学習なら、無料アプリだけでも十分に単語は覚えられます。1日10語でも、1年続ければ3,650語になります。
ただし、無料プランでは1日の学習語数、出題形式、使える教材の数が制限されることが多いため、試験日が決まっていて短期間で仕上げたいなら有料プランも検討してください。
無料で使いやすいアプリは、親記事の「無料の英単語アプリだけで英単語は覚えられる?」で紹介しています。
1日何単語を目標にすればいいですか?
初心者なら1日30〜50語、慣れてきたら100語程度が目安です。
ただし、これは完璧に覚える語数ではなく「新しく目を通す語数」です。
覚えきれなかった単語は、原因②で紹介した方法で翌日以降に回せば問題ありません。
声に出して覚える場合は1語あたりの時間が増えるので、覚え方②のように語数ではなく時間で区切ると続けやすくなります。
大人になってからでも英単語は覚えられますか?
覚えられます。
年齢より、覚え方と継続量のほうが影響は大きいと考えてください。
大人には、背景知識が豊富で語源から推測しやすく、学習を自己管理できるという強みがあります。
私自身もTOEIC930点に到達したのは社会人になってからです。
まとまった時間が取りにくい大人こそ、1回3〜5分で区切れるアプリと相性がいいはずです。
1日10分でも、1年続ければ約60時間になります。
まとめ|音声と復習を意識して、アプリで英単語を効率よく覚えよう
アプリで英単語を効率よく覚えるポイントは、次の4つです。
- 音声を聴いて声に出して覚える
- 苦手な単語だけを、忘れかけた頃に回す
- 例文とセットで覚え、使う場面をイメージする
- 覚えた単語に文章の中で再会する場所を作る
有料プランに変えても、使い方が同じなら結果は変わりません。
まずは今使っているアプリで、1つだけでも取り入れてみてください。
これから英単語アプリを選ぶ方は、目的別に9本を比較した記事も参考にしてください。

