TOEICって形式が変わったの?
TOEICは2016年5月に新形式になりました。
それ以降にTOEICを受け始めた人は知らないかと思いますが、それまでは問題数は出題内容が現在とは異なっていたのです。
そこで、この記事では新形式TOEICに関する情報を解説していきます。
この記事を読めば、TOEICが新形式になって変わった点や、注意すべき点がわかるようになるはずです。
- TOEICを旧形式しか受けたことがない人
- TOEICが旧形式から新形式になって変わった点が知りたい人
- 間違って、旧形式のTOEIC参考書を買わないようにしたい人
TOEICの具体的な問題形式については、以下のリンク先で解説してあります。
TOEICが新形式になった時期と名称について
TOEICが新形式になった時期はいつ?
TOEICテストが新形式になったのは2016年5月の試験からです。
この記事を書いている2022年7月時点では、新形式のTOEICというと2016年5月以降の形式をさします。
ただ、今後TOEICの形式が変わる可能性もありますので、TOEIC公式サイトなどで最新の情報を手に入れるようにしましょう。
名称がTOEICからTOEIC L&Rに変更
TOEICは2016年4月までは、名称に「L&R」が付いていませんでした。
2016年5月から、TOEIC L&Rとなり「L&R」が付きました。
L&RとはListening & Reading(リスニング&リーディング)の略称です。
今では、一般にTOEICといえばTOEIC L&Rのことをさすことがほとんどです。
ちなみにTOEICでは他にも、スピーキングやライティングの力を測る「TOEIC S&W」や、初心者向けの「TOEIC Bridge」などのテストが実施されています。
新形式でのリスニングセクションの変更点
リスニンセクションは新形式になってから出題内容がかなり変わりました。
全体的に、問題は難化している印象があります。
- パートごとの問題数の変更
- パート3の出題内容の変更
- パート4の出題内容の変更
問題数が変わった
新形式の問題数 | 旧形式の問題数 | |
---|---|---|
パート1 | 6問 | 10問 |
パート2 | 25問 | 30問 |
パート3 | 13の会話 39問 | 10の会話 30問 |
パート4 | 10のトーク 30問 | 10のトーク 30問 |
まず、上の表のようにパートごとの問題数が変わりました。
旧形式では比較的点数の取りやすいパート1と2の問題数が多かったのですが、新形式ではパート1と2の問題数が減り、逆に放送の長いパート3の問題数が増えています。
パート4は問題数の変化はありませんでした。
パート3の出題内容が変わった
パート3では放送の話者が3人のパターンが増えました。
また、会話の意図を問う「意図問題」と、図や表を見て問題を解く「図表問題」が出題されるようになりました。
聞き取る力だけでなく、聞き取った内容を深く理解できているかが試されます。
さらに、会話に省略や短縮が多く使われるようになりました。
省略や短縮は日常英会話でよく出現する形です。
旧形式より、会話表現の幅が広がったとも言えます。
パート4の出題内容が変わった
パート4では、パート3と同様に「意図問題」と「図表問題」が出題されるようになりました。
また、省略や短縮といった表現も旧形式より多用されます。
パート3&4対策として、旧形式よりカジュアルな会話表現を覚えることが大切です。
新形式でのリーディングセクションの変更点
リーディングセクションは、新形式になったことで読む量が増えました。
リーディングセクションも難化しているという印象です。
- パートごとの問題数の変更
- パート6の出題内容の変更
- パート7の出題内容の変更
問題数が変わった
新形式の問題数 | 旧形式の問題数 | |
---|---|---|
パート5 | 30問 | 40問 |
パート6 | 4つの文書 16問 (各文書4問) | 4つの文書 12問 (各文書3問) |
パート7 | 1つの文書の問題: 10文書29問(各文書2~4問) 2つの文書の問題: 2組10問(1組5問) 3つの文書の問題: 3組15問(1組5問) | 1つの文書の問題: 9文書28問(各文書2~5問) 2つの文書の問題: 4組20問(1組5問) |
まず問題数は上図のように変更になりました。
比較的短い英文を読むパート5の問題が減り、文章の長いパート7の問題が増えました。
また、以下でも説明しますが、パート6では選択肢が英文の設問ができたので、読む量が増えました。
パート6の出題内容が変わった
パート6は、以前は1つの文書につき設問が3つだったのが、4つに変更になりました。
しかも、増えた1つは英文を穴埋めする問題ですので、選択肢を読む時間が増えたと言えます。
パート6の英文穴埋め問題は、論理の流れを正しくつかむ力が問われます。
苦手な人は、パート6に特化した問題集を解くなどして、対策しましょう。
パート7の出題内容が変わった
新形式になって、パート7ではトリプルパッセージ(3つの文書)の問題が出るようになりました。
新形式では2つの文書と3つの文書の問題を合わせてマルチプルパッセージ(複数の文書)の問題と言います。
当然、文書が3つになったことで読む量は増加しました。
リーディングはまずは精読が大切ですが、精読に慣れてきたらスピーディに読むことにもトライするようにしましょう。
旧形式のTOEIC参考書を買わないための3つの方法
旧形式のTOEIC参考書を誤って買わないようにするためには、以下の3つの方法を使いましょう。
- タイトルに「L&R」の表記があるものを選ぶ
- 2016年5月以降に出た参考書を購入する
- 表紙に「新形式対応」と書いてある参考書を選ぶ
順に説明していきます。
1.タイトルに「L&R」の表記があるものを選ぶ
新形式になってから、TOEICの名称に「L&R」が入りました。
ですので、新形式に対応しているTOEIC参考書は、基本的に「L&R」の表記が入っています。
以下は、TOEIC文法参考書として有名な「TOEIC文法特急」です。
上が新形式対応、下が旧形式のものです。
「L&R」の表記の差で新形式と旧形式が分かれています。
2.2016年5月以降に出た参考書を購入する
2016年5月からTOEICが新形式になったので、それ以降に出た参考書は基本的に新形式に対応しています。
ただし、Amazonなどで古本を買う際には注意が必要です。
旧形式も新形式でも出版されているTOEIC参考書では、新形式の販売ページに旧形式の版が売られていることもあるためです。
中古で、旧形式を買ってしまうのが不安な場合は、出品者に連絡するなどしましょう。
3.表紙に「新形式対応」と書いてある参考書を選ぶ
「新形式対応」と表紙にあるものを選ぶの手です。
ただし、全ての新形式参考書に「新形式対応」とあるわけではないので注意が必要です。
以下の2冊は、TOEICリーディング参考書の「読解特急」の例です。
上が新形式対応版で、下が旧形式のものです。
上は新形式対応と表紙にありますが、下にはありません。
TOEICが新形式になっても問われるのは英語力
ここまで以下の内容について説明してきました。
- TOEICが新形式になった時期と名称について
- 新形式リスニングセクション・リーディングセクションの変更点
- 旧形式のTOEIC参考書を買わないための方法
TOEICが新形式になったことで、TOEIC対策も多少変える必要があります。
もちろん、新形式のTOEICしか受けたことがない人は対策や勉強法を変える必要はありませんが、旧形式で受けて以来の受験をする人は、新形式の参考書で対策する必要があります。
ただ、TOEICは英語力を測るテストですので、試されているのは英語の力だということを忘れないようにしましょう。
英語力を身に付ける学習をしていれば、TOEICでも高得点が取れるはずです。