TOEIC文法問題でる1000問ってどんな参考書なんだろう?
「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問(以下、でる1000)」はTOEIC文法問題集の中でも完成度が非常に高い一冊です。
ただし、完成度が高いと言っても使い手を選ぶ一冊なので注意が必要です。
そこで、この記事では「でる1000」について僕が実際に使って感じた感想などを紹介していきます。
でる1000の購入を検討している人は必見の内容になっています。
- でる1000の効果や難易度について詳しく知りたい人
- でる1000を使ったレビューを知りたい人
- でる1000の正しい使い方を知りたい人
- でる1000の最適な勉強スケジュールが知りたい人
なお、その他の文法参考書については以下の記事が詳しいです。
でる1000の特徴
まずは、でる1000の基本的な特徴について解説していきます。
基本情報
でる1000の基本情報を表にまとめると以下のようになります。
項目 | でる1000の特徴 |
---|---|
著者 | TEX加藤氏 |
問題数 | 1049問 |
音声ダウンロード | 可能 |
電子書籍(Kindle) | あり |
アプリ | あり(abceedアプリ内で使用可能) |
なお、著者のTEX加藤氏はTOEIC満点講師で、「TOEIC金のフレーズ」の著者としても有名な方です。
また、でる1000をアプリで利用するには、abceedアプリ内で購入する必要があります。
abceedは以下からダウンロードできます。
でる1000のアプリでの利用を考えている方は以下の記事が参考になるはずです。
対象レベル
でる1000の対象レベルは、TOEIC500点以上と書籍に書いてあります。
ただ、実際に使ってみるとTOEIC600点以上は必要なのではないかと感じました。
高校英文法の用語が特に説明もなく出てくるので、少なくとも高校英文法の基礎はマスターしてから、でる1000を使うべきでしょう。
でる1000の音声ダウンロード方法
でる1000の音声ダウンロード方法は以下の2つがあります。
- abceedアプリ内でダウンロードする
- アスク出版の公式サイトでダウンロードする
スマートフォンで音声を聞くならabceedを利用するのがおすすめです。
また、PCなどに音声をダウンロードしたい場合はアスク出版の公式サイトからダウンロードするのがおすすめです。
abceedについては以下の記事で詳しく解説しています。
でる1000を実際に使用して感じたデメリット
でる1000は非常に優れた参考書ですが、デメリットもあります。
ここでは、僕が実際に使って感じたデメリットを3つ挙げていきます。
問題数が多いので挫折しやすい
一つ目のデメリットは、でる1000を学習する途中で挫折しがちなところです。
これは、でる1000の掲載問題数が非常に多いため発生してしまう問題なので、致し方ないところなのですが。。
挫折してしまっては、でる1000の効果も中途半端になってしまうので注意が必要です。
挫折しにくい文法参考書を選ぶなら、「文法特急」がおすすめです。
文法特急について詳しくは以下の記事で解説しています。
TOEIC初心者には難しい
はっきり言って、でる1000はTOEIC初心者にはかなり難しいと思われます。
上にも書きましたが、高校レベルの文法用語が説明無しで出てくるので、それなりの知識が必要だからです。
まずは基礎的な英語力がないと、解説が理解できないということになってしまいます。
英語の基礎力を身に付けるには、「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」などの参考書がおすすめです。
語彙問題には対応していない
TOEICのPart5やPart6には単語の意味を問う問題、通称語彙問題が出題されます。
でる1000はTOEICのPart5とPart6の文法問題に対応していますが、語彙問題には対応していません。
自分に合った語彙問題の問題集を別途探す必要があります。
でる1000を実際に使用して感じた効果
次は、でる1000を使用することで得られる効果について解説していきます。
先にデメリットを書きましたが、基本、メリットの方が大きいです。
文法問題に関してTOEIC900点レベルの力がつく
でる1000をマスターすれば、文法問題で間違えることはほとんどなくなります。
文法問題の解き方の理屈が十分に理解できるように構成されているためです。
Part5でも語彙問題や難易度の高い語法問題以外は正答できるようになるはずです。
スコアにするとTOEIC900点レベルの実力がつきます。
Part5が素早く解けるようになる
でる1000を解き終えると、Part5で迷うことが大幅に減ります。
Part5は大半が文法問題で構成されていて、知識があれば迷うことはあまりありません。
でる1000をマスターすると知識の穴がなくなるため、Part5で即答できるようになるのです。
Part5が素早く解けると、Part7にかけられる時間が増えるので、結果的にリーディングセクションのスコアが上がります。
TOEIC頻出語彙が多く登場するので英単語学習にもなる
でる1000にはTOEICに頻出の単語や表現が数多くでてきます。
これらの単語を覚えることで、語彙力も向上します。
でる1000で単語学習ができるというわけです。
でる1000を効果的にマスターするための基本的な使い方
でる1000を効果的にマスターするためには使い方に注意が必要です。
ここでは、でる1000の基本的な使い方を紹介します。
問題の解き方→トレーニング→実戦問題の順で解く
でる1000を解くときは、
- 問題の解き方
- トレーニング
- 実戦問題
の順に解きましょう。
「問題の解き方」には、文法問題の解き方のエッセンスが詰まっています。
特に苦手な分野であれば、問題の解き方を熟読して解き方の理屈を覚えましょう。
正解だけでなく不正解の理由をキチンと理解する
正解だけでなく、不正解の理由もキチンと理解することで、1つの問題を解いた効果が何倍にもなります。
不正解の選択肢が空所に入らない理由も理解しましょう。
問題文の意味も把握する
問題文の意味がわかることも大切です。
でる1000の英文は他のPartに出てくる可能性も高いです。
一つ一つ和訳する必要はありませんが、正確に読めているかどうか、日本語訳を確認しましょう。
TOEIC初心者がでる1000を使う場合の注意点
でる1000の基本的な使い方は上記の通りですが、TOEIC初心者がでる1000を使う場合はさらに注意点があります。
ここでは初心者向けの注意点を3つ紹介します。
実戦問題は後回しにしても良い
TOEIC初心者であれば、まずは「問題の解き方」と「トレーニング」を理解することに集中しましょう。
「実戦問題」は2周目以降に解くことにして、まずは1週しましょう。
発展事項は2周目以降に覚える
注釈や派生語の意味などの発展事項は2周目以降に覚えるようにしましょう。
でる1000は1問あたりの情報量が多いので、最初から全部覚えようとするのは大変です。
難し過ぎると思ったら無理をしない
無理をしないことも大切です。
でる1000が難しすぎると思ったら、上記の「文法特急」などのもう少し易しい参考書を解いた後にもう一度挑戦しましょう。
その方が理解度も上がりますし、TOEIC学習が継続しやすくなります。
でる1000は何周すればレベルアップできる?
でる1000は、1回解けばマスターできる内容の問題集ではありません。
内容が濃密なので、何度も繰り返し解くことで内容が身につきます。
ここでは、でる1000の学習回数の目安を紹介します。
でる1000をマスターするのには何周必要?
まず、でる1000をマスターするには、目安として少なくとも三周程度は繰り返し学習することが必要です。
参考書をマスターしたと言える基準の1つとして、人に内容を解説できるレベルで内容を理解していることが挙げられます。
そのレベルに達するには少なくとも三周程度は学習が必要です。
もちろん、初めから高い英語力がある人であれば、より少ない回数でマスターできるでしょう。
ただし、TOEICスコアアップを考えている学習者であれば三周以上を目安にするべきです。
でる1000の発展編とは?より難しい問題集にトライしよう!
でる1000のより上位のTOEIC問題集があります。
それが次の「TOEIC L&Rテスト 990点攻略 文法・語彙問題1000」です。
でる1000とは、
- 著者
- 語彙問題を扱っているところ
- 難易度
などが異なります。
でる1000では難易度的に物足りない人にはおすすめの文法問題集です。
でる1000のよくある質問
でる1000とは何ですか?
TOEIC L&Rテスト文法問題でる1000問というTOEIC対策の問題集のことです。
1049問の文法問題で構成されているので、マスターすれば文法知識の穴がほぼなくなります。
でる1000をマスターするには何日かかりますか?
でる1000をマスターするには、最低でも1ヶ月はかかると考えましょう。
問題数が多いので、復習にも時間がかかるためです。
TOEIC初心者だともっと時間がかかります。
でる1000のやり方は?
でる1000の勉強法のポイントは、文法問題を理屈で解く思考プロセスを覚えることです。
思考プロセスを覚えることで、さまざまな文法問題に応用が利くようになります。
でる1000の価格は?
2023年6月25日時点で、Amazonでは書籍が2,530円でKindle版が2,024円です。
abceedアプリ内で購入すると通常は2,400円ですが、書籍を持っていれば割引が利いて1,800円になります。
でる1000を有効活用してTOEICハイスコアを狙おう!
ここまでの内容をまとめると以下のようになります。
- でる1000はTOEIC文法問題対策に非常に有効
- ただし初心者は使い方に注意
- でる1000をマスターするには三周は必要
でる1000には、初心者に不向きなどのデメリットもありますが、TOEIC文法問題集として非常に優れていることは間違いありません。
でる1000を正しい方法で学習すれば、TOEICのPart5、Part6の文法問題で9割以上正答できるようになるはずです。
文法問題で伸び悩んでいる人は、でる1000を教材の1つとして利用することを考えてみてはいかがでしょうか。